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165号 チップス先生さようなら 高田貴美彦

2017/10/02
篠山市の学習塾 レオ

僕が大学を出たてで、レオで教え始めた頃に深夜番組のテレビ映画で見たのが『チップス先生さようなら』。

  イギリスのパブリックスクールでラテン語を教えているおじいちゃん先生のチップスとその教え子たちの物語。
パブリックスクールというのは、私立の中学・高校一貫校で卒業後は大半がオックスフォードやケンブリッジなどの名門大学へ進学するという学校。

  ラテン語という古代ローマで使われていた言葉を教えているチップス先生は、規律(きりつ)に厳しく、生徒たちからはあまり好かれてはいません。
期末テストの結果が悪かったので、クラス全員が夏休み前に補習授業。
そのおかげで、クリケットというスポーツのトーナメントに出場出来なかった生徒もいました。
親や校長先生からもクレームがつきますが、チップス先生は一言(ひとこと)。

  Teaching is my duty.

教えることは、私の義務であり、親から授業料を頂いて指導している限り
私には、成績を上げる義務があります。そして、教師としての私の仕事は
その神聖(しんせい)な義務を果たすことなのです。

この言葉で、僕はチップス先生に打ちのめされました。
今から思うと、22才の僕は適当なところがあったと思います。でも、この言葉で「人を教えるのは大切で大変な仕事なんだ」と思い直して、徐々(じょじょ)に厳しい授業をしていきました。
英語・数学の他に、高校生の古典を教えていたので共感する部分もありました。

  ビデオテープを買って何度も何度も見ましたが、そのテープもすり切れて見られなくなり、最近久しぶりにDVDで出ていたので買って見ました。
当時のままに、ピーター・オトゥール演じるチップス先生と、娘ほども年の離れたキャサリンとの結婚。そして、結婚を機にずいぶんと変わっていき、厳しいけれども生徒に慕(した)われていく先生。そして最愛の妻の死。

  映画の中のチップス先生の年になってみて、少しばかり感じ方も違っていました。
20数年ぶりに見て、心に響いてきたのが、次の言葉。
チップス先生が、校庭を走り回っている元気な中学生や高校生を見ながらつぶやきます。

Where did my childhood go?
When my youth, sweet and free, suddenly slip away from me?
私の少年時代はどこへ行ったのだろう?
私の甘くて自由だった青春時代はいつ私のもとを通り過ぎてしまったのだろう?

20代の僕から見たら今の僕はどんな姿に映っているんでしょうね。
年を重ねてからのチップス先生のように、生徒達から好かれてちょっぴり怖がられている先生になれたかなぁ?

DVDや文庫本も出ています。
将来、学校の先生になりたい人や、もちろんそうでない人達にも是非見て欲しい映画ですし、読んで欲しい本です。  

*前号はこちら==>http://www.sc-leo.co.jp/blog/538.html